人形服作りには、ほつれ止め液による生地の端処理がかかせません。
ほつれ止め液を塗っておかないと、生地が端から解けてくる場合があるからです。
大人服作りなら、ロックミシンをかけるところですが、人形服作りの場合、縫い代幅が5㎜ぐらいの場合が多いですし、細かいパーツのため、なかなかロックミシンで処理しにくいんですね。
そこで、人形服作りでは、パーツを切ったあと、生地の端にほつれ止め液を塗るわけです。
市販のほつれ止め液をご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、ほつれ止め液って、一本の容量が結構少ないんですよね。
100均で手に入れることもできますが、大量に人形服を作りたい場合、ほつれ止め液を何本も買うのはコスパが良くないと思われる方もおられるのではないでしょうか?
それに、ほつれ止め液のストック切れで、作業が中断されるのもストレスです。
そこで、もっと材料費を節約する方法はないものか考えたところ、ポンドを水で薄めて、市販のほつれ止め液の代用として使う方法をひらめきました。
ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
結論から申し上げますと、ほつれ止め液は、ポンドで代用できます!
実際に使ってみたところ、問題なくキレイに仕上がりましたし、そのメリットも感じました。

その作り方や使い方、実際に使ってみた感想や仕上がりなどについて、詳しくご紹介していきますね。
材料・道具:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
まずは、必要な材料と道具ついてご紹介します。
- 水性ボンド
- 水
- 平筆
- パレット
- 下敷き
ボンド水が乾くと取れにくくなるため、使い捨てのパレットが便利でしょう。
筆は塗ったあと放置せず、こまめに水の中で洗うようにすれば、固まりにくくなります。
塗ったあと乾かす場所が必要ですので、下敷きを利用しました。
塗る時も下敷きの上に生地を置いたまま塗れますし、放置しておくと勝手に液体が浸み込んでいってくれるので、重宝しています。

作り方:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
作り方はとても簡単。
パレットの大きいところに水を大さじ一杯ほど溜めます。

次に、小さなところにボンドを適量入れます。始めは、小さじ1/4ほどでお試しください。
そこへ、先ほどの水を平筆ですくい、少しずつ足し、混ぜていきます。

薄め過ぎたら、ボンドを足せばOK。絵の具を使う感覚でできるのでカンタンですよね。
おススメの濃度:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
おススメの濃度は、ボンド:水が1:1〜1:3です。
パリッと硬めに張りを出したい時や早く乾いて欲しい時は1:1で。
2時間ぐらいかかっても良くて、自然な張りが欲しい時は、1:2〜1:3ぐらいまで薄めます。
お好みで仕上がりの張り具合を調整できるのも、ボンドで作るほつれ止め液の醍醐味でもありますね。
実際に作ってみた:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
実際にこのほつれ止め液を使って、リカちゃん人形の服を作ってみました!

ほつれ止め液を塗る前は縫いにくかったマジックテープの部分もこの通り!

アイロンをかけてもピシッと決まりますし、ミシン針も通りやすくなるので、かなり端っこまでキチンと縫いやすくなりました。
塗り方:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
塗り方は、平筆で生地の周りをすべて薄く塗ります。塗りにくいところは筆を立てたり寝かしたり工夫して塗ります。

この時、なるべく、液の浸み込む幅が細くなるようにします。

下は少し失敗した例で、塗布した面積が広すぎるのがお分かり頂けるのではないでしょうか?

濃度が薄すぎると、このように一気に浸み込んでしまうので注意が必要です。
乾いたらどうなる?ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
乾いたらどんな風になるのか、気になるところですよね。
下の画像をご覧ください。

これは、上記の通り、1:1で薄めたボンド液を塗り、1時間ほど乾かしたものです。
布帛の場合は、このように、手で持ち上げると、生地がピンと横に張ります。
まるで紙のようです。ニット地に関しても、下の画像をご覧下さい。

こちらは、同様に処理して1時間後の状態ですが、ボンド水を塗った端の方に関しては、ピンと張りが出て縫いやすそうな状態になりました。
このように、1時間ほど乾かすと、塗った直後はそれほど感じられなかった張りが出てきて、ほつれ止め液として代用できるのがお分かり頂けると思います。
メリット:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
メリットとしては、生地端までピンと張りが出て、布帛はもちろん、たとえニット地でもミシンの針穴に巻き込まれにくく、とても縫いやすいことが挙げられます。
また、先述したように、張り具合をボンド水の濃度で調整できることもメリットです。生地の種類によって、張りの硬さを調整できます。
デメリット:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
生地端に張りが出過ぎて硬くなり、袖口に手を通しにくいかも、というデメリットはあります。

それを防ぐには、塗る幅をなるべく細くするか、縫い代を少なめに取ると良いでしょう。
このように、メリット・デメリット両方ありますが、市販のものと上手く使い分ければ、材料費も抑えられて、ますます気軽にドール服作りを楽しめるのではないでしょうか?
まとめ:ボンドで代用できる!人形服作りのほつれ止め液
以上、人形服作りのほつれ止め液は、ボンドで代用できることをご紹介してきました。
ボンド水の濃度や塗り方を工夫すれば、人形服作りには差し支えないことがお分かり頂けたのではないでしょうか?
私はこの方法で作業がはかどり、かかる材料費も下げることができたので気に入っています。どなたかのご参考になればと思い、ご紹介しました。

ただ、市販のほつれ止め液とはやはり異なる点もあるかもしれないので、気になる方はそちらをご使用下さいね。
引き続き、人形服作りについてのご質問やリクエストもお待ちしております。
ちなみに今回ご紹介したドール服は、リンデリンのネットショップ(メルカリ)で販売しています。ぜひご覧下さい♪